前回の基板の製作中にバランスヘッドホンアンプの基板も製造依頼を出していまて、その基板が仕上がってきたのでお披露目。
元々、バランスヘッドホンアンプの回路から部品点数を減らしてアンバランス仕様だけにしたのが前回のアンプでした。
回路的にはOPA659で作ったバランスアンプとほぼ同じです。
部品が多いので作るの大変でした…
試作品なのでカーボン抵抗が混じっていたり、コンデンサつけてなかったりします。
ニチコンのKZってとにかくでかいですね!Fine Goldeと同一容量、同一電圧でもかなり大きさが違います。
このヘッドホンアンプの仕様
電源:24V ACアダプター 出力0.5A程度 ダイオードを入れてあるので極性は関係ないです。
オペアンプ電圧:約±11.3V
入力:普通のステレオRCAまたはヘッドホン出力からの接続(アンバランス入力)
出力:バランス出力(ヘッドホンまたはイヤホン用)※1
使えるオペアンプ:通常の電圧帰還オペアンプなら大体使えます(電源用オペアンプの変更は推奨しません)
基板寸法:20cm x 19cm(かなりでかいです)
●注意 DACではありません。アナログ接続のアンプです。
PCと電気的に絶縁された機器との接続を推奨します。(光接続のDACや携帯プレーヤーなど)
※1 アンバランス出力仕様も対応可能
どんなオペアンプでも使える事が第一目標でしたので、大体のオペアンプが使えます。
苦手なOPA637とかTHS4631とかも問題なかったですし、BURSON AUDIOのv5iなども問題ありませんでした。
構造上、出力側はトランスで分離されているので、前回のヘッドホンアンプで問題となったDCオフセットは影響しなくなっています。
ICソケット周辺は電解コンデンサなどを配置してないので、大型のオペアンプも使えます。
地味な特徴
仮想GNDはオペアンプと高出力バッファによるレールスプリッタを採用しています。(2回路実装)
パスコンは全てPMLCAPです。(位相補償回路のみセラミックコンデンサを使っています)
オペアンプ用のコンデンサは導電性高分子アルミ固体電解コンデンサを使用しています。
電源コンデンサはニチコンのオーディオ用最高グレードのKZを使用しています。
オペアンプの出力はダイアモンドバッファを経由しています。(パワートランジスタで駆動しています)
大きな特徴
入力トランスで正相信号と逆相信号を生成して、差動増幅回路から出力トランスに送り込んでいます。
正相信号と逆相信号それぞれが信号がトランスで衝突するような感じです。
そのためトランスの能力を最大限に生かして鳴らすことができます。(多分…)
オペアンプには出力バッファとしてダイヤモンドバッファを付けています。
そのため、トランス自体の負荷によるオペアンプ側への悪影響を低減しています。
ブロック図
実はアンバランス出力にもできるようにパターンは引いているので、部品が集まったら作ってみます。
音の方ですが、バランスということもあり音の広がりが広く、すごく明瞭で細かい音まで再生されます。
HD800と組み合わせるととても良い感じで、聞き入ってしまいます。
イヤホンだと無音時のノイズが気になるので、メタルケースに入れてGNDの処理をきちんとしたほうがいいと思います。
一応我慢できるレベルではあるのですが…
ヘッドホンの場合は問題ありません。
注意点
トランスを使っているので50Hz以下の領域がかなり歪んでいる事がわかりました。
THDですと20%ぐらいです。
100Hz超えると急激に改善されるのですが…
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