OPA659でバランスアンプ

アンバランス->バランス変換アンプを作ってみました。
が・・・ぜんぜんまともに動かず・・・
やっと動いたのが3台目の超高速アンプ採用モデルでした。
失敗作はClassAAを使ってみたり、大電流駆動をしてみたり色々やっていたのですがオペアンプ2個使うと位相補償が難しかったり色々難しいですね。回路規模も非常に大きくなるし。

初心に戻って非反転+バッファにすべきだと思ったのですが、バランスアンプだとHotとColdが必要になるので非反転と反転を組み合わせる必要があります。
以前に作ったアンプの経験からわかった事は非反転と反転は、それぞれ位相補償の効き方が違うしそもそも効かない事も多いのでめんどくさくなります。反転バッファの後ろに非反転をつなげれば良さそうですが、それはそれで複雑になるので悩みました。
他の問題として入力ケーブルの容量も気になります。
そういえばトランスならHotとColdが出ていると思い出し、入力はライントランスを使うことにしました。ちょうど手元にタムラ製作所の600:600のライントランスがありましたので。
これで差動アンプとして構成すればHotとColdを入れ替えるだけでまったく同じ回路を片チャンネルにつき2個作ればいいですし、単純に4個同じ回路を作ればステレオになります。
でも、オペアンプは何にしよう?

THS4631がとても音が良いという評判は聞いているのですが、恥ずかしながら自作アンプで高速アンプを動作させたことがありませんでした。
超高速オペアンプファミリーのOPA656のデータシートを見ているとOPA659というオペアンプがありました。
スペックは以下のとおり
OPA659
帯域:650MHz
スルーレート:2550V/us

参考THS4631
帯域:210MHz
スルーレート:1000V/us

THS4631と比較して帯域とスルーレートを軽く上回っています。
ただし、いくつか問題があってSOT-23パッケージであることと動作電圧の最大が±6Vであることです。
OPA656も音が良いという噂ですので、これもそれなりに良いのではと期待して作ってみました。

作ってみた
img_0037_

ぐっちゃぐちゃです。
出力側にもトランスを入れています。
サンスイのトランスなので周波数特性は良くないと思います。
そのうちヘッドフォン用のトランスを調達したいと思います。

肝心のオペアンプは1段目の基板裏に付けています。DIPサイズの変換基板がなかったので…

img_0038_

電源は9VのACアダプターからレールスプリッター回路を通して供給しています。
最初は両電源で設計していたのですが、CVCC電源のノイズなのかわかりませんがACアダプターの方が音が良い感じです。
大電力目的ではなければレールスプリッターでも問題なさそうです。

肝心の音ですが…
クリアで忠実という感じなんでしょうか?
変にこもった感じとか音がやせたり、キンキンしないので良さそう。(HD800などで試聴)
とりあえずOPA134よりは好きです。傾向としてはTHS4631の系統に近いと思います。
差し替えできないので違いは?ですけど。
あと、DACを変えるとその違いがダイレクトに出てきます。
VANTAMにつないで聞くとイヤホンでも耐えられるノイズレベルなので、基本性能は高いと思います。
※iPhone6 Plusにつなぐと無音なので問題ないでしょう
※というかiPhone6 Plusって音良いんだって驚きました。カスタムIEM作りたくなるレベル
低音がカットされると心配していましたがそうでもないようなので、サンスイのトランスでも問題ないのかなと思うのですが、2次インピーダンスが8Ωのなのでよくありません。
そのうちトランスの特注をしたいです。1k:100ぐらいが適当かな

カテゴリー: 電子工作 パーマリンク

コメントは停止中です。